ニート美容師が150日でスタイリストデビューするまでの道のり

『フリーター美容師』が、借金返して『フリーランス美容師』でなるまでの道のり。

勢い任せにフリーランスで独立するも『フリーター美容師』と呼ばれ、1年でリボ払い借金120万円!?そんなどうしようもない男、松下の『フリーランス美容師』として自立するまでのお話。

綺麗ごととか抜きで、美容師やっててマジで良かったと思えた日。僕らのハサミには不思議な力が宿る。

【綺麗ごととか抜きで、美容師やっててマジで良かったと思えた日。僕らのハサミには不思議な力が宿る。】



こんにちは。
長らくブログを更新していませんでした。


特に体調を崩していたとか、特別な理由はなく、当の松下は至って健康そのものの元気100倍です!


強いて言うなら花粉症ヤバいです。

目、鼻、口全部やられました。
目がかゆい、鼻がむずがゆい、口が臭いです。

要するにSOLです。

最近似てるってよく言われて、少し調子乗ってます。はい。



そんな松下の安否がとれたところで、今回は一度は連絡が途絶えたあるお客さんと、最近感動の再会を果たし、マジ泣きしそうになったことを書きたいと思います。



※今回の記事はちょっと僕の口ぐらいクサくて、僕の話ぐらい長いですが、凄く真面目に書いたのでよかったら最後までお付き合い下さい。




では、ことのてんまつを順を追って書いていきたいと思います。


お客さんとの出会いから連絡が途絶えるまで。

彼との出会いは元々ニート美容師の修行期間中に、レッスンモデルとして声をかけた事がキッカケでした。

僕が東京に来てすぐの事だったので、だいたい1年ほど前のことです。
(※レッスンモデル:基本的な事を練習用の人形で学んだあと、最終的に本物の人の髪に慣れる為に、格安もしくは無料で練習台になって貰う人のこと。)



当時、生まれてこのかた21年間地元大阪を離れた事が無く、当然知り合いもほぼいない縁もゆかりもない東京で、毎日のレッスンモデルを探すことに本当に苦労していました。



なので、来る日も来る日もひたすら道行く人や、すれ違う人に声をかけまくるような日々を送っていました。


いわゆるモデルハントというやつです。



そしてこの日も、いつものようにレッスンモデルを探す為に渋谷のスクランブル交差点に立ち、必死になって声をかけまくっていました。


そんな中、まだあどけなさが残る派手な髪色をした少年に声をかけました。


派手な髪色=カラーしたいだろ!という事で、これはチャンスと思いすぐに声をかけました。


そんな必死さが伝わったのか、声をかけるとすぐに立ち止まってくれ、モデルを探している経緯などを話すと、レッスンモデルの申し出を快く了承してくれました。




「よかったらレッスンモデルをやって頂けませんか!?」

という僕の問いに対し

『是非やりたいです!!』

と無邪気な満面の笑みで答えてくれたのを、今でも鮮明に覚えています。





その言葉どおり、数日後すぐにレッスンモデルをしに来てくれた上に、気に入ってくれたのか一度だけではなく、その後も何度もレッスンモデルとして協力してくれました。




修行中は1週間を通して全て違う場所で、違う技術を教わっていたりと、なかなか特殊な条件の下でレッスンしていました。


そのこともあってか、声をかける際に経緯はどを説明しても大抵の人にはなかなか理解もされず、毎回都合のいいモデルさんを見つけてくるのはとても難しかったです。

なので何度も協力してくれ、当時は本当に本当に助かりましたし、感謝していました。






そうして何度かレッスンモデルをしてもらっている内に2人ともすっかり打ち解け、当時17歳だった彼に対して、僕は半ば自分の弟のような親しみを抱いていました。





そんな親しみを感じていたので、当然独立する際も告知したのですが、

『是非髪を切ってもらいたい!』

と言ってくれ、嬉しいことに独立初日に髪を切りに来てくれました。


彼が施術をして、ちゃんとお金を貰った記念すべき初めてのお客さんでした。




今思えば僕と同じかは分かりませんが、何かしらの親しみを感じてくれていたからこそ、そう言ってくれたのかなと思います。








そして施術後は、いつも通りの友達に別れを言うように「またね!」と手を振りながら別れました。



それから約1ヶ月後に僕から連絡したところ、どうやら滋賀県で働いていることが分かりました。

少し寂しい気もしましたが、また東京に帰って来た時に会えるかなと思い、その時はエールをおくりました。




そしてそこからまた暫く経った頃、大阪出張に行くタイミングで、連絡しようと思い携帯を開きましたが、その時に連絡先が消えてる事に気付きました。




残念なことに最後に会った時には、お店の詳細などのお知らせが出来ていなかったので、この時点で実質的にもう会うことが不可能になってしまいました。


「さ、最悪や....。」


この時ばかりは、基本楽観脳の僕でも連絡を取れる手段をいくつか持っておくべきだったと、すごく後悔したのを覚えています。


奇跡的に連絡がとれて、再び来店してくれるまで。


そういった経緯で連絡が取れなくなり、また半年くらい経っていました。



「元気にしてるのかな?」
「また会えないかな?」
「頑張ってるかな?」

半年経った当時も、いつもどこかで連絡が途絶えてしまった彼の事が気になっていました。



決して他のお客さんに不満があったとかそういうのではなかったですし、むしろ本当に良くしてもらっており、感謝していました。



でも、修行中から何度もモデルとして来てくれていて、"自分が施術して、ちゃんとお金を頂いた初めてのお客さん"である彼は僕にとってやっぱり特別で、忘れることのできない存在でした。



そんな心残りを感じながらも、きっと頑張っているだろうと思い、いつかもう一度再会できた時に胸を張れるよう、僕も美容師として一人前になるべく日々を過ごしました。



月日が経つのも早く、新年を迎え2018年に入ってもう3ヶ月が過ぎたころ、何気なくプライベート用の某SNSを見ていました。



するとなんと、彼のものらしきアカウントが僕のアカウントをフォローしていてくれているではないか!?




そのアカウント見つけるや否や、爆速でDMを送り思わず叫びました。

「インス◯グラム神かよ!ジー◯ス!!」





もうなんか嬉しさのあまり、女の子をデートに誘い返事帰って来ただけなのに、テンション上がりまくってる中学生男子みたいなメッセージ送っちゃってます。


「まじかよかった!」と句読点と改行を忘れているのを見るあたり、文章からも呼吸することを忘れているのがうかがえます。

そして、見るからにすごく頭の悪そうな字面です。



そんな中学生男子の勢いそのままに、近い日程で大阪出張の予定があったので、「是非会おう!」と誘ってみました。


ですがなかなか仕事が忙しいようで、その日は流石に来れないとの事でした。



中学の卒業式でフラれた記憶が蘇りそうになりましたが、あの時と確かに違うのは相手側も会いたいと思ってくれていること。

なので今度こそ「また都合のつく時に!」と、再度つよく再会の約束をしました。



そしてそこからまた1ヶ月ほど経ち、彼から連絡が入りました。

メッセージの内容を見ると、近々東京に帰ってくるということと、その時にカラーをお願いしたいとの内容が書かれていました。



再び連絡をとれるようになった気持ちが、やっと落ち着いてきた頃の再三にも及ぶサプライズ。

もう僕の情緒はどうにかなってしまいそうでした。

そんなはやる気持ちを落ち着かせるために、僕は再び叫びました。


「世界はそれを愛と呼ぶんだゼェ〜!!!!」

全くもって意味がわかりません。



この子はいったいぜったい何者なのでしょう?

よくわからない特殊部隊で、幼少期のころより人の心のつかみ方の英才教育でもうけて育ったのでしょうか?


もしこの時に、

『この極秘のルートで手に入れた紀元前に作られたであろう壺、松下さんにだけ特別に格安で売ってあげますよ!』

とめちゃくちゃ怪しい壺を彼が僕に売りつけようとしていたら、恐らくなんの迷いもなく買ってしまっていたでしょう。


それくらい嬉しかったですし、この時点で僕の心は完全につかまれてしまい、再会できるのが楽しみで楽しみでしょうがなくなってしまいました。



そんなこんなの情緒不安定の状態で再会の日を待つこととなりました。



来店時に言ってくれた言葉にマジ泣きしてしまった話。


いよいよ当日になり、朝目覚めた瞬間から明らかにウキウキしてしまっていました。

気持ちはさながら小学生の時の、遠足当日の朝のようなものでした。



その日は彼の前に1件ほかの予約が入っていたので、その施術を終わり次第早々に次の施術の準備をして、待ちきれない余りに最寄りの東中野駅の駅前で30分も前から待機していました。



そして、どこかしら少したくましい顔つきになった彼と、念願の再会を果たせました。

感動の再会です。



嬉しい気持ちを必死に押さえ、カッコつけて平静を装おうとしますが、ニヤケが止まりません。

カウンセリングに入る前から、喋りが止まりません。

おそらく「ありがとう」の言葉は、再会をはたして5分も立たないうちに10回以上は言っていたでしょう。



僕がお世話になったある一人の師匠がその現場を見ていたら、

『お前のおしゃべりクソ野郎の部分がまた出てる!』

と確実に注意されていたでしょう。





そうして、おしゃべりのクソ野郎の本領発揮をしながらカラー剤を塗り終わり、薬剤が反応するまでの放置時間に話をしていると、彼がこんなことを言ってくれました。


『今回は、松下さんに会うために帰省しました。』


聞けば休みは平日の週一しかなく、次の日も夜中の2時から仕事が始まるため時間がなく、夜行バスでは時間がかかってしまうからと、そんなに多くない貯金をはたき新幹線と電車を乗り継ぎ、帰省してきたとのことでした。

それでも片道3時間以上の道のりなので、今回は実家に帰るのも早々に僕に会いに来てくれたのことでした。



映画やドラマなどで、全くと言っていいほど泣いたことのない僕でしたが、さすがに思わずマジ泣きしそうになりました。

というか、泣いてました。笑


臭いし、どっかのテレビで観たことあるワードですが、そこには"確かなヒューマンドラマ"がありました。





涙腺崩壊しながらも施術を終え、新幹線の時間まで1時間ほど時間があるとのことだったので、その後一緒にご飯に行きました。



そこでも時間の許す限り、本当に色々なことを話しました。




彼は、今夢の為に一人故郷を離れ頑張っていること。

夢を叶える為に動き出して、今年で3年目だということ。

そして、その夢も年齢制限があるため、今年が最後のチャンスだということ。




彼の目指す夢は、かなり特殊で厳しい世界。

なおかつ競争率もかなり高く、正直その時半ば夢を諦めかけていました。

そしてこの先のことを考えて、次のやりたいことを探さなくてはと、焦りも感じていました。



『もう(夢は)無理かも知れない。次にやりたいこと、見つかるかな...。』


彼が行き詰まったようにつぶやいたその一言は、とても素直で飾り気のなく、僕の胸に突き刺さりました。



だけど僕は、彼の目をまっすぐ見て、はっきりとした口調で言いました。


「一緒に頑張ろう!」



ブランクはあったものの、実は僕も専門学校を卒業し、美容師として働き出して3年目でした。


そして去年の僕は、同じような悩みを抱えて苦しんでいました。


だから彼の悩む気持ちは、痛いほど分かってしまいました。



でも、彼にも言いましたが、昔の人の言葉で『石の上にも三年』というか言葉があり、たとえ辛いことがあっても何事も3年やってみないことには分からない。

僕はそういう思い、今年に入って悩むのをやめました。

比喩なのかもしれないけど、僕はそう自分に言い聞かせることで納得できました。

頑張ろうと思えました。




そして、業界や目指す夢は違うかも知れない。

だけど、みんなそれぞれなりたい自分や叶えたい夢があって、そこに届かないかもしれない自分を責めて、焦って、悩み苦しむ気持ち時はあると思います。


その焦りや悩みに大小はなくて、みんな等しく持っているんだと思います。






いつか何年か経って、現在を振り返った時に、『こんなことで悩んでたけど、あの時があってよかった。』と思える日が、きっと来るはずだから。

だから今は、後悔のないようにやれることを精一杯やりきるしかないと思うんです。


そんなことを話しながら、僕は彼に「一緒に頑張ろう!」という言葉をかけました。


「頑張れ」ではなく、「一緒に頑張ろう」って。




そんな話をしながらご飯を食べて、時間になったので駅まで見送りに行った時に、初めて会った時みたいな無邪気な笑顔で、彼はこう言いました。



『本当に今日はありがとうございました!
松下さんに会えて、本当に良かったです!!』



その瞬間、またも僕の涙腺は崩壊直前になり、公然である駅の改札口でマジ泣きしそうになりました。笑


でもそこは、永遠の別れでもないし、また会いたいから、涙をグッとこらえて何度もアツい握手をして、

「また絶対に会おう!」

と言って別れました。




これは僕のマイルール。

次も絶対に会いたい人は、その人の前で泣かないし、ハグではなく握手を交わす。

また会う事を誓って。




そんなアツい握手を交わして、改札口を抜けて遠くの方に消えていく彼は、何度も何度も振り返って、無邪気な笑顔でこちらに手を振っていました。

それを見て、可愛いなぁ〜って思いながら、ハグでもしたらよかったと少し後悔しました。笑




僕らのハサミには不思議な力が宿る。


長くなりましたがこれが【綺麗ごととか抜きで、美容師やっててマジでよかったと思えた日。】の話です。



クソ長い上に、すごく頭の悪そうなタイトルですが、僕の中の最上級の言葉は【マジ】だったので、この言葉を使いました。


なんかこの言葉が、自分の中で1番飾り気がなく、素直な感じが伝わるかなって。


ほら、彼とのインス◯グラムのDMでも、

使ってしまっているのです....。




松下は凄くびっくりした時に、【マジ】と言います。笑




そんなどうでもいいことは置いておいて、最後に1つだけ今回で感じたことを伝えたいと思います。





それは、【僕らのハサミには不思議な力が宿る】ということ。





"ハサミ1つ"がキッカケに、僕は彼と出会いました。


"ハサミ1つ"をキッカケに、僕という人間を知り、慕ってくれました。


そして、"ハサミ1つ"をキッカケに、僕にまた会いたいと思い、会いに来てくれました。



これって、美容師やってると普通の事なのかも知れませんが、僕は全然普通だと思えません。




そう思えないのは、

まだお客さんが少ないから?

そんなにキャリアがないから?

独立してやってるから?


全部違うと思います。




世界には分かってるだけでも76億人以上の人がいて、日本人だけでも1億人以上の人がいるらしいです。



そんなに沢山の人の中から僕を選んでくれて、遠方から遥々会いに来てくれるなんて、めちゃくちゃすごいことだと思いませんか?


僕が芸能人かなんかの有名人でない限り、到底普通のことではないと思います。



そしては僕は、そんな到底普通ではないことをやってのけてしまう"僕ら美容師のハサミ"には、不思議な力が宿ってるんじゃないのかなと、今回を通して本気で思いました。


思ってしまいました。


そんな可能性が、この美容師という職業にはあるんだと思うと、もっとこの仕事を好きになれるし、もっと頑張ろうと思えます。

素直に素敵ですよね。




僕はまだまだ足りないところの方が多いし、未熟者もいいところですが、これを機により一層成長したいと思いました。

『背筋が伸びる。』そんな思いでした。



そしてこんな素敵な体験をさせてくれ、多くを気づかせてくれたこのお客さんには、本当に感謝しかありません。

いや、

マジ感謝しかありません!!





今回はこういった素敵な体験と、美容師のハサミの不思議な力を伝えたくて、久しぶり書かせていただきました。



大変長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



このお客さんとは、これから僕が出来る限りで永くお付き合い出来ればと思います。





本当にありがとう。





P.S
このお客さんのことを『彼』とか『ハグしとけば』とか『可愛い』と表現しましたが、僕はいわゆるそっちのケは一切ありません。笑

普通に女の子が大好きでしょうがない日本男児です!


これ読んでる人に『もしや!』と勘違いされても困りますので、ここでハッキリ言わせていただいておきます!


超絶女の子好きですよぉ〜!!

(お相手全然いないけど....。笑)

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